『不動産指標』って何?大阪ではどうなの??
不動産の売買を専門としている業者が、どうやって不動産の価格を決めているかご存知でしょうか。相場に合った価格でないと売買のタイミングを逃してしまったり、売却により損をしてしまう可能性があります。今回は、不動産業者が参考のひとつとして利用する不動産指標について詳しくお伝えしていきます。
不動産価格指数とは
不動産価格指数とは、国土交通省が毎月発表している全国で行われた不動産取引の中、価格情報を集計した不動産価格の推移を表すデータです。
不動産価格指数には住宅と商業用不動産の2種類があります。住宅はさらに「住宅地」「戸建住宅」「マンション(区分所有)」の3種類と、それらを総合的に指数化した「住宅総合」に区別されます。不動産価格指数の基準については、いずれの指数においても、2010年1月~12月までの不動産価格の平均値を基準(100)とし、2008年4月より算出されています。
不動産価格指数は、市場の過熱やバブルの兆候を早期に捉える警戒指標として活躍するほか、価格がどのように推移しているのかを知ることができるため、売買のタイミングを検討する際に役立ちます。
下図は国土交通省が出している大阪府の不動産価格指数になります。
2024年9月、「マンション(区分所有)」の不動産価格指数は「204.3」です。これは2010年と比較して住宅価格が約2倍になっていることがわかります。
そして、最も不動産価格指数が高かったのはマンション(区分所有)です。大阪では今年予定されている万博や各種再開発事業などが富裕層の投資意欲を刺激し、マンション価格の上昇に繋がったことが考えられます。
東京の不動産価格指数を見てみると、マンション(区分所有)は2024年9月の時点で「204.8」でした。全体的に大阪より価格指数が高い傾向にありますが、大阪と変わらないことがわかります。東京ではすでにピークに達しているとの見方が広がってきている理由でもあります。

(参考:国土交通省)
まとめ
不動産は地域性や物件の個別事情が大きく左右する側面があり、不動産価格指数だけで全ての現状を把握できるわけではありません。
参考のひとつとして不動産価格指数を正しく理解し、活用することで、売却や購入予定の不動産について、今後の展望を予測しながら絶好のタイミングで不動産取引を行える可能性が高まります。とはいえ、不動産価格指数はあくまで全体像を把握する手段に過ぎないため、売却や購入を予定している不動産の詳細な情報は、不動産のプロに聞くのが最適です。