生命保険VSマンション経営の団信保険
今回は、マンション経営を行うメリットとして、「生命保険の代わりになる。」
そんな文言が使われることがありますが、生命保険とマンション経営の団信保険では、実際どちらが得なのか、比較していきます。
そもそも皆様は団信保険とは何かご存知でしょうか?
団信保険とは、金融機関がローン回収の為にリスクヘッジとして加入する保険で、ローンの借り手が支払えなくなった(死亡or就業が困難な重度障害)時に、この保険で残金を回収するという保険です。
詳しくはこちらを参照下さい。
マンション経営で使うローンにも団信が含まれるので、保険の役割を果たすという事になります。
では、いよいよ比較していきましょう!!
生命保険
まず、生命保険からご紹介致します。
生命保険の役割は、万が一の時の備えです。
日頃から生活をする上で、突然のケガ、病気、死去等のリスクと共に生きています。
そのリスクを回避する為に保険に加入するわけですが、数多くの種類があります。
ただ、基本的には3種類からなります。
・定期保険
保証期間を決めた上で契約をし、その期間のみ保証される。
契約が終了した場合、返金が貰えない為に掛け捨て保険と言われている。
・養老保険
契約期間中に亡くなれば保険金が支払われ、無事に契約の満期を迎えられれば、満期保険金が支払われる。
・終身保険
定期保険や養老保険とは異なり、死亡保障が一生涯続くことが特徴です。
保険契約を途中で解約した場合も解約返戻金が支払われます。
この中でも一生涯保証が続き、貯蓄にもなることから人気の終身保険を例に挙げていきます。(※あくまでも一例ですので参考までに※)
例:25歳で終身保険加入、60歳で払込終了、保険料22,890円/月のケース。
35年間無事に払込期間が終了した場合は総支払額961万円に対し、その後一生涯1,000万円の死亡保障が得られます。(差額39万円プラス)
保険加入し10年後に死亡or高度障害になってしまった場合は支払額275万円に対して1,000万円の保証が得られます。(差額725万円プラス)
団信保険
次にマンション経営の団信保険をご紹介致します。
マンション経営をする際に、金融機関からの融資で、購入する事が主流です。
先程も申しました通り、金融機関から融資をうける場合、団体信用生命保険(団信)に加入が条件となります。
この保険が適用された場合、ローン残金は団信から支払われ、ローンの借り手は不動産の残金を支払わなくてよくなります。
さらに、不動産は所有したままで、賃貸に出している場合は家賃収入も受け取り続けることが可能です。
こちらも一例を挙げていきます。
例:価格2,500万円、金利2%、借入期間35年、家賃収入10万円=120万円/年、利回り4,8%の物件を所有しているケース。
年間返済額は約100万円、家賃収入120万円なので、その他の費用はありますが、月々の持ち出しはありません。
ローン返済を10年間で1,000万円支払い終えた時に、死亡or高度障害になってしまい、ローン返済が出来なくなった場合。
残金の1,950万円(2,500万円から金利の支払いもある為、残金は1,950万円になる)は団信が適応され、無くなります。
物件は資産になり、遺族へ相続が可能です。
さらに、家賃収入の10万円は受け取り続けることができ、以前の記事(増税と対策)でご紹介しましたように、相続税も抑えることが可能です。
相続された遺族は、不動産を売却すれば資産として、またそのまま所有頂ければ、家賃収入(不労所得)が得られます。
二つの比較をしましたが、もちろんどちらにもメリットはありますが、金額だけで比べると、マンション経営の団信保険が負担が少ないのがお分かりかと思います。
しかし、マンション経営にもリスクが無いわけではありません。
年数が経てば、修繕費が必要になる事もあります。
なので、マンション経営と生命保険の両方で、万が一の時に備える方も増えているようです。
また、終身保険にも様々な種類がありますし、マンション経営でも現金で購入することもあれば、様々な物件があります。
将来のことを考え、それぞれの専門家に相談し、じっくり検討することをお勧めいたします。