海外不動産投資のメリット・デメリット
海外不動産への投資は一昔前と比べると取り組みやすい環境になってきており、扱う会社も徐々に増えて来ています。近頃は、海外不動産投資のセミナーも多く開催されていますね。
日本国内では少子高齢化や市場の成熟により、国内から海外への不動産投資に切り替える投資家もいるようです。これまでは、フィリピンやマレーシア、タイなどアジアの新興国で人気がありましたがその反面、現在では高いリスクから多くの投資家が身を引きつつあります。
今回は、これまでの海外不動産の仕組みやメリット・デメリットを見ていきましょう。
海外不動産投資 メリット
高利回りが期待できる
アジア新興国を中心として高い経済成長を続けている国々では、人口増加によって住宅需要が増加し続けている事と国民所得や物価の上昇と共に将来的にも家賃増加が期待できます。家賃収入による「インカムゲイン」と不動産価値の上昇による売買差益「キャピタルゲイン」が期待できます。
分散投資が出来る
これまで円資産しか資産保有をしていなかったという方は、海外不動産に投資することで、外貨建ての実物資産を保有することができるようになります。
節税効果
不動産投資のメリットの一つは、減価償却の活用によって節税効果を得られる、という点があります。
これは海外の不動産においても同じです。
成長率の高い国がたくさんある
世界各国の経済成長率が日本の経済成長率を上回っており、中国や東南アジアなどは毎年5%~7%の高い成長を続けています。アメリカやドイツの経済成長も年2%前後を維持できているのに対して、日本の直近数年のGDP成長率は1%前後となっており、相対的に投資妙味が薄いという状況があります。
海外不動産投資 デメリット
ほとんどの海外不動産投資がこれからの値上がり益を見込んだ投資。
日本のアパート・マンションの家賃には硬直性があり、短期間ではほとんど変動しませんが、入ってくる家賃の変動がないということは、買った時点でかなり高い精度で収支予測が出来ると言うことになります。海外不動産投資に取り組む場合、数年先に値上がることを予測して買うことになり、これには間違いなく不確実性が伴います。
過去値上がりしていたからと言って、これからも値上がりする保証などどこにもないからです。
海外不動産には融資が使えない場合が多い
一部現地の金融機関の融資が使える地域もあるが自己資本比率が30%程度必要であったり、最大でも融資が物件価格の7割や8割程度にとどまることが多いです。
また、一般的に海外の金融機関では国内に比べて金利が格段に高く、返済額が膨らんでしまうこともあります。
情報の正確性に欠ける
国内不動産と比べると情報が入手できず、土地勘もないため購入判断が難しくなることもあります。海外不動産を購入し、いざ現地にいってみると、何もなかったなんてこともよく耳にします。
国によって規制や法律が違う
国によってさまざまな法規制や税の規制があるうえ、新興国においては、いきなり法律や税制が変わることもあります。
リスクヘッジを!!
海外不動産投資には、様々なメリットがある反面、リスクもかなり存在する事がわかります。
海外不動産は何倍にも値上がる可能性があるという意味では夢がある投資だと思いますが、視察にかこつけて現地に行く機会が増えれば、それはそれで楽しめるという効用もあるかもしれませんね。
もちろん日本の不動産投資にもリスクはあり、一番大きなリスクは「地震」だと思います。
日本は地震大国で有名ですが、日本には地震が来ない場所なんかない、と気象庁もハッキリと断言しているそうです。
「投資」で大事なことは、リスクをなるべく少なくする事です。
日本に住んでいる私達は、「地震」がいつ来てもおかしくない。という危機感が薄い部分もあると思います。今回は、海外不動産をもとに説明しましたが、リスクを理解する事。これが何よりも大事なのではないでしょうか。
投資を行っている方、これから投資を行う方も今一度どんなリスクがあるのかを明確にし、リスクヘッジを行ったり、見直して見たりしてはいかがでしょうか。