賃貸物件をきれいに使うとどのくらい得する?
賃貸物件に住んでいると、引っ越しの際に原状回復の費用が必要になります。原状回復とは、お部屋を借りたときの状態に戻すということです。入居の際に保証金として預ける敷金を支払っていれば、原状回復にかかる費用はそこから支払われます。敷金を支払っていない、または敷金だけでは足りない費用が、修繕費として借主に請求されます。したがって、お部屋をきれいに使用すればするほど、敷金の返金額が多くなったり、請求される金額を抑えることができるのです。
どのようなものが原状回復費用になるのでしょうか?
フローリングやクロスの日焼けなど、普通に生活をしているなかでできてしまう通常使用の範囲内と考えられるものは、基本的に貸主負担となります。それ以外の下記のようなものが原状回復の費用となります。
・手入れ不足による水回りのカビ汚れ等
・タバコによる壁等の変色
・ペットのつけた傷
・備品の紛失(クーラーキャップ、洗濯機のホース接続部品等)
こちらが国土交通省による原状回復についてのガイドラインですのでご参考ください。
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/
費用の目安
実際どのぐらいの費用がかかってくるのでしょうか?
依頼する業者や時期、汚れの程度によって金額は前後しますが、下記の図が大体の目安となります。
マンションのワンルーム・1Kのお部屋をきれいに使用した場合と、汚く使用した場合どのくらい費用が変わるのかを比べてみましょう。
きれいに使用した場合ですと、基本的にハウスクリーニング費用のみになりますので、およそ20,000~30,000円の費用が退去時に必要になります。(※入居時にハウスクリーニング代を支払っている場合は必要ありません。)
一方、例えばトイレと浴室の水垢・カビ除去、タバコのヤニによる壁の張り替え、床材についた汚れの除去が必要となってしまった場合は、ハウスクリーニング代とそれぞれの修繕費が加わり、およそ合計85,000~116,000円の費用がかかります。
費用を抑えるためにはどうすれば良いのか!?
では、これらの退去費用を抑えるためにやっておくべきことは何なのでしょうか?
入居時に気になる傷は記録しておく
管理会社によっては、入居時に室内チェックシートの記入・提出を依頼しているところもあります。入居者本人で画像などを貼付して作成し、管理会社へ提出することもできますので、退去時のトラブルを防ぐためにも何らかの記録を残しておくことをオススメします。
汚れや傷がつきにくくする
例えば、玄関・バスルーム・キッチン・トイレにマットを引くことによって、床に直接汚れや傷が付かずにすみます。そして、レンジフードフィルター・排水溝フィルターなどを取り付けることによって、頑固な油汚れや排水パイプの汚れを防ぐことが出来ます。これらのようなものをはじめに設置しておくだけで、後々の生活できれいなお部屋をキープすることができます。
こまめに掃除をする
もちろん、日々の生活でも汚れが付かないような工夫することが大切です。やはり、長い間放置された汚れは落とすのも大変です。掃除を習慣化させ、汚れがついてもすぐに落とすことを心掛けると、より長い間お部屋をきれいに保つことができます。例えば水回りに水垢を付けないためには、キッチンであれば使用後はしっかり水分を拭き取る。バスルームでは、石鹸やシャンプー等が残らないようしっかり洗い流し、換気をする。これらが地味ですが、一番効果的なのです。
まとめ
入居時や日々の生活での少しの心掛けでお部屋をきれいに保つと、退去時の修繕費を抑えることができます。退去、転居時はさまざまな出費が必要です。退去時に思わぬ出費がでないよう、事前に防げる汚れや傷は防ぎ、こまめな掃除を心掛けましょう。
当社のような物件の管理会社としても、お部屋を大切に使っていただける入居者様には好感ももてます。最終的には人間同士の貸し借りなので、借りている事を忘れず大切に使うことを意識し続ける事が、一番なのです。